Android One S1 バッテリー交換

Android One S1 バッテリー交換修理のご依頼をいただきました

お問い合せフォームよりお問合わせいただいたAndroid One S1 (アンドロイドワン エスワン)
ホワイトとピンク2台の修理のご依頼です。
「バッテリーの持ちが悪く、とくにピンク色の端末はタッチ感度も悪く感じる(反応が遅い)」
とバッテリー以外の症状についてもご相談いただきました。

ご来店後部品の発注

今回こちらの機種は部品取り寄せ修理となり、部品到着後に修理を開始。
Androidスマホ修理は部品取り寄せ修理となっております。

端末はお預かりしておりましたので部品到着後すぐに修理を開始することができました。

最初はピンク色の端末から

バックパネルから開けていくパターンです。
素材はプラスティックなので温めすぎないように注意しながら丁寧に粘着テープを剥がしていきます。
バックパネルを開け、基盤上のプレートを外しバッテリーコネクタも外してバッテリーを丁寧に取り外します。
バッテリーの下には画面のケーブルなどがあるので無理やり外そうとするとケーブルを傷つけてしまうので注意が必要です。
決してテコの原理を利用せずゆっくりとはずすのがポイントです。

新しいバッテリーを装着していきます

新しいバッテリーを装着し、プレートをはめ、バックパネルを元に戻して完了ですが、
その前に本体部分とバックパネル側に残っている粘着テープを綺麗に取り除いていきます。
この作業を丁寧に行わないと新しいテープを貼ってバックパネルを元に戻すときにうまく接着しなかったり、浮いてしまう原因となるので丁寧に作業を行います。

バックパネル装着後は圧着器にて固定します

粘着テープとグルーを塗布したあとは固定具で圧着します。
専用のグルー(接着剤)は完全硬化まで24時間〜48時間かかります。
この固定が甘いとすぐに浮いてくるなどの症状が現れてしまいますのでお時間は多めに頂戴しております。
Androidスマホ修理に時間がかかるのはこのような細かな作業や固定時間も含まれているためです。

余談ですが、この接着時間を短縮するために瞬間接着剤を使用して修理を行なっている修理業者さまも存在します。
これはお客様にとって一見時間短縮でいいように見えますが実は不誠実な行為であるといえます。
なぜなら、瞬間接着剤で固定したあと、次の修理の際にバックパネルなど部品を分解する際に簡単には外れないからです。
次の修理というのはバッテリー交換をしたあと例えば画面割れや他の修理が必要になった時です。
ガチガチに接着されていると分解途中に割れてしまったり、通常より時間がかかってしまいます。
お客様が同じ修理店で修理をするとは限りません。
別の修理店で上記のような修理をされても実際に開けてみるまでわからないのです。
ましてやお客様はどんな修理手順でどんな工具を使って修理をされたのかなどわかりません。

ですので、当店では過去に修理歴があるかないか、ある場合はどちらの修理店で修理をされたのかは最低限お聞きいたします。
話がそれましたので次にいってみましょう。

2台目のAndroid One S1 ホワイト

次は同じ手順でホワイトの端末も同じように分解、バッテリー交換、バックパネルを圧着していきます。
修理の際、内部に水没反応がないか、バッテリーが膨張していないか、ネジがゆるんでいないかなどの確認とともに充電口の埃やゴミなどの掃除も行っております。
「直して終わり」ではなくこうしたお客様の目に見えない部分のチェックなども行い、お渡し時には修理過程で見つけた不具合や本体の状態(ハード面、ソフト面)をご報告させていただいております。

こちらの端末はバッテリーが2017年2月に製造されたものです。
修理に持ち込まれたのが2023年6月ですので6年経っています。
バッテリーが劣化して充電の持ちが悪くなってくるのも自然ですね。
今回2台のAndroid Oneはお仕事でのみ使用されていらっしゃるとのことでしたのでメイン機に比べると比較的長くもっているほうだと思います。

ピンク色の端末の動作が遅い症状について

では次にピンク色のAndroid One S1の充電の持ちが特に悪くタッチ操作時の反応も悪い症状についてです。

この機種は2017年に格安SIMブランドより発売されたスマートフォンです。
格安かつ国産スマホ(SHARP)という安心感をユーザーに与えた人気のシリーズです。
初めてスマートフォンを持つ方やご年配、お子さま用に、サブ機に、とかなり売れたスマートフォンです。

本体のスペックは

  • 5.0インチ IGZO.
  • メイン:1310万画素サブ:800万画素
  • ROM:16GB. RAM:2GB.
  • 2,530mAh.
  • 防水:IPX5/7. 防塵:IP6X.
  • 耐衝撃
  • 下り最大通信速度 112.5Mbps.

となっています。

今回の充電の持ちが特に悪くタッチ操作時の反応も悪い症状はこのスペックに原因があったと考えられます。

ROMの98%を使用

ROM(本体容量)が16GBのうち15.69GBを使用していたため本体の空き容量がほとんどない状態でご使用されており
画面にも「空き容量を増やす」と表示されています。

空き容量が少なくなってくると本体容量が重くなり動作にも影響します。
少ない容量で動かすのでこのまま使用を続けると突然画面が真っ暗になったり、ロゴループと呼ばれる起動不良などさまざまな故障の原因となります。
お客様がご来店されるまでにご報告をさせていただきました。

修理後にお客様ご自身で不要なアプリやデータ、お写真などをアンインストール、削除をし容量を増やしていただくことをお伝えしました。

本体容量がいっぱいになったことと、発売から6年経過していてスマートフォン自体の劣化が重なって起きた今回の症状。
スマートフォンも個体差があり、数年経ってもサクサクと動くものもありますが、iPhoneに比べるとAndroidスマホにこのカクツキがやや多く見られます。

OSのアップデートで改善される場合もありますのでOSのアップデートをされることもおすすめですが、最新のOSアップデートに対応していなかったりする場合もあります。

OSアップデートに対応している場合でも本体の空き容量が2%しかない状態ではアップデートができない場合がほとんどです。

エントリーモデルとしてはコスパの良いスマートフォンですが購入する際に説明をしっかりとしてくれる販売員さんも今では少ないので、スマートフォンを購入される際はご自身の使用環境やそのスマートフォンで何がしたいのかなど、ご自身でスペックを確認されるのも良いかと思います。

販売員さんが全てのスマートフォンのスペックや性能などを把握しているわけではないのですが、中にはスペシャリストのようなスマホマニア店員さんもいらっしゃるのでぜひスマホのスペシャリストさんから購入してください。

今はオンラインで簡単に購入できる時代ですが、まずは足を運んで一度デモ機を実際に触ってみてください。

最後に

今回の修理はお客様がお仕事で使用されており、それとは別にメイン機(ご自身で使うスマートフォン)をお持ちだったことと、
バッテリーの減りが早いもののそこまで急ぎの修理ではありませんでしたが、中には「すぐに直して!」「時間も日にちもない!」
と即日修理を希望されるお客様もいらっしゃいます。

スマートフォンは生活の一部となりスマートフォンがなければ生活も仕事にも影響を与える物になっています。
スマートフォンの故障はお客様にとっては一刻を争う事態にもなりかねない現状もよく理解しています。

しかし「壊れたからすぐ直してくれて当たり前」という前提で持ち込まれるお客様へは「即日修理」を謳っている他店様をご案内させていただいております。
スマホ修理について、お客様へお願いしたいことはまた別記事にてアップしようと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございまし


※2024年9月現持ち込み修理の受付は停止しています